MUSINA
COLUMN

最近、歌詞を読まずに音だけで聴く曲が増えてきた

白波瀬 まどか

白波瀬 まどか

2026.06.02 Update

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気づいたら、歌詞を追っていなかった。

好きな曲を聴きながら、ふと「あれ、今なんて歌ってたっけ」と思うことが増えた。
言葉が耳に入っているはずなのに、頭の中では処理されていない。
音として聴いている。

最初は「集中できていないのかな」と思っていた。
でも最近、これはこれで悪くないんじゃないかと思い始めている。

J-POP担当として、私はずっと「歌詞で語る音楽」が好きだった。
藤井 風の言葉の選び方、あいみょんの直球な感情表現、中島みゆきの詩の深さ。
歌詞を丁寧に読むことが、音楽を聴くことだと思っていた時期がある。

でも最近聴いているK-POPや英語の曲は、意味がわからないまま聴いていることが多い。
それでも何かが伝わってくる。
声の質感、メロディの動き、音の重なり方。
言葉の意味を切り離したとき、音楽の別の側面が見えてくる気がする。

先日、ずっと好きだった曲の歌詞を久しぶりにちゃんと読んだ。
そうしたら、音だけで聴いていたときとは全然違う感情が湧いてきた。
どちらが「正しい聴き方」というわけじゃない。
同じ曲に二つの聴き方があって、どちらも本物だった。

音楽の聴き方って、思っていたより自由なのかもしれない。

「歌詞が大事」「歌詞を読まないと意味がない」という思い込みを、少し手放してみると、聴こえてくるものが変わることがある。
言葉の意味を知らない曲で泣いたことがある人なら、きっとわかってもらえると思う。

— 白波瀬まどか